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フィレ肉の寿き焼き
フィレ肉の寿き焼き

名付けて ヒレ寿き。

あみ焼きの店を開いたつもりが、ヒレ寿きの店にしたくなった。それほど旨い。

三重県の肉料理屋はフィレ肉と云ったら皆あみ焼きとなる。ウチの常連さんの半数も確かにあみ焼きだから、あまり無理強いはしないが、私は断然ヒレ寿き推しだ。では、私はいつもヒレ寿きしか食べないのかというと、何だかんだでローテーションだ。どんなに美味しいお食事でも毎度おなじは飽きてしまう。ニンゲンそんなものだ。

「ヒレ寿き」はなんといっても野菜が旨い。ぶ厚い鉄鍋で焼かれる野菜、脇役の白滝でさえこの鍋で焼かれると上等なツマミになる。白滝には失礼な話だが、寿ゞきんで白滝をはじめて旨いと感動したものだ。あみ焼きではここまで野菜の旨味は引き出せない。

あっぱれ鉄鍋。
フィレ肉に安定した高温が瞬時に、かつ優しく伝わる。鉄という素材にあらためて畏敬の念。
焼き加減はミディアムレアの3秒手前。こんな感じだ。

必ず最初はそのままで一気に頬ばっていただきたい。生卵は二枚め以降で付けるべし。
生卵の溶き方はザックリ粗め、溶きすぎ厳禁。そしてこの寿きダレで味付けされた溶き卵は、後の紫香楽ごはん鍋で炊き上げた銀シャリにあわせること。そう、絶品卵かけごはんだ。


フィレ肉の寿き焼き